本記事ではイタリア在住でFXを始める方法についてご紹介します。
イタリアでFX口座を開設し、実際に取引を始めるまでの手順と現地の税制、規制を踏まえたおすすめの海外FX業者までを全てまとめました。
日本と他国では、FXに関する規制や税金事情が異なるため、あらかじめ最低限の知識を押さえておきましょう。
イタリアでFXを始める方法
ここでは、イタリアでFXを始める方法についてFX業者「XM Global」を例にご紹介します。
イタリアでFXを始めるにあたり、口座開設で必ず本人確認(KYC)の手続きがあります。
本人確認では、以下の身分証明書・現住所確認書類を各1点、スマートフォン等で撮影した画像が必要です。
- 身分証明書
- パスポート
- マイナンバーカード(公的機関が発行するIDカード)
- パスポート
- 在留カード
身分証明書・現住所確認書類は、記載されている情報が鮮明で書類の四隅が画角に収まっている状態で撮影しましょう。
本人確認書類の準備ができたら、イタリア国内もしくはイタリア居住者が口座を開設できるFX業者でアカウント登録を進めましょう。

居住国はItaly(イタリア)を選び、メールアドレス・パスワードを設定して、XM Globalのアカウントを登録します。
アカウント登録が完了すると、先ほど登録したメールアドレス宛に「メール認証」が届きます。
メールの本文にあるリンクから、FX業者の会員ページへ初回ログインを行います。
そのまま、引き続き口座開設と本人確認(KYC)を済ませてしまいましょう。
XM Globalの場合は、本人確認の前に初期口座の口座タイプを選びます。各口座タイプの特徴は以下の通りです。
- Ultra Low Micro Account:1ロットが1,000通貨のミニマム取引ができる口座タイプ
- Ultra Low Standard Account:1ロットが10万通貨で標準的な口座タイプ
- XM Zero Accounts:低スプレッドに特化した上級者向けの口座タイプ
初心者の方は「Ultra Low Standard Account」上級者の方には「XM Zero Accounts」がおすすめです。
FX業者によっては、先に本人確認を行う場合もあるため、各社の案内にそって手続きは進めましょう。
本人確認の前に、アカウント詳細の登録が求められます。
アカウント詳細では、トレード資金の出所や投資経験の有無など、簡単なアンケート程度の内容を回答し、特に口座開設の審査としては行われない場合がほとんどです。
アカウント詳細の登録を進めると、次に本人確認(KYC)の手続きが求められます。
本人確認では、最初に準備しておいた身分証明書と現住所確認書類の画像を提出すれば手続きは完了です。
ただし、FX業者によっては別途セルフィ画像の提出も求められる場合もあるため注意しましょう。
本人確認が完了すると全てのサービスが利用できます。
トレード資金を入金して、各社で指定の取引プラットフォームから取引を始めましょう。
イタリアでFXをすると発生する税金
ここではイタリアでFXをすると発生する税金について以下の2つのポイントをご紹介します。
イタリアのFXに関する税制は、日本と比べても全く異なります。
FXで発生した収益はどういった所得として取り扱われ、何%ぐらいの税率となるのか確認しておきましょう。
所得税の対象外
イタリアでは、FXによる収益が所得税の課税対象となりません。
日本の国内FXに近い税制がイタリアでFXを行った場合には適用されます。
イタリアの税制では、FXによる所得については、国内FX・海外FXともに「キャピタルゲイン(資産の売買差益)」として取り扱われます。
したがって、イタリアではFXの収益は、給与所得などとは切り離して課税される申告分離課税によるキャピタルゲイン税の対象です。
FXは一律26%のキャピタルゲイン税が発生
イタリアでは、FXによる収益がキャピタルゲイン税の課税対象となります。
イタリアのキャピタルゲイン税は一律で26%の税率です。日本の国内FXに対する税率が約20%となることと比べると若干高くなります。
しかし、イタリアで所得税を支払う場合は、所得に応じて税率が上がる累進課税によって、最大43%の所得税が発生することを考えると、かなりFXの税金は優遇されていると言えるでしょう。
イタリアでFXをするメリット
ここでは、イタリアでFXをするメリットとして以下の3つを解説します。
イタリアのFXに関する規制や現地の標準時間がもたらすトレーダーへのメリットなどを詳しく見てみましょう。
国内業者は最大30倍のレバレッジ規制
イタリアでは、イタリア国内のFX業者に関してはConsob(イタリア国家証券委員会)とESMA(欧州証券市場監督局)が規制を行っています。
ESMAの管轄下では、メジャー通貨ペアが最大30倍レバレッジとなる以下の規制の対象です。
1. Leverage limits on the opening of a position by a retail client from 30:1 to 2:1, which vary according to the volatility of the underlying:
o 30:1 for major currency pairs;
o 20:1 for non-major currency pairs, gold and major indices;
o 10:1 for commodities other than gold and non-major equity indices;
o 5:1 for individual equities and other reference values;
o 2:1 for cryptocurrencies;
1。 30:1から2:1までのリテールクライアントによるポジションのオープンのレバレッジ制限。これは、原資産のボラティリティによって異なります。
o主要通貨ペアの場合は30:1。
o 20:1非主要通貨ペア、金および主要指数。
o 10:1金および非主要な株式指数以外の商品。
o 5:1個々の株式およびその他の参照値。
o 2:1暗号通貨の場合。
引用:ESMA to renew restrictions on CFDs for a further three months from 1 May 2019
日本の最大25倍レバレッジと比べると、国内FX業者でもイタリアは最大30倍のレバレッジ倍率となるため、日本より資金効率よく取引ができます。
イタリア国外のFX業者と国内で税制は変わらない
イタリアでは、税制に関しては海外FXと国内FXで取り扱いが変わらないことがメリットです。
つまり、日本で海外FX業者を利用した場合のように、所得が多い人は最大45%の所得税を納める必要がありません。
イタリアでは、国外の海外FX業者を使った場合でもキャピタルゲイン税が課税され、一律26%の税率に抑えられます。
イタリアのESMAの規制下では、日本から海外FXを利用した場合と同じく追証が発生しないゼロカットがあるものの、最大30倍レバレッジの上限があるため、海外FXを使って稼ぐ方が効率的でしょう。
ロンドン時間をメインに取引できる
イタリアは、日本との時差が8時間(夏時間は7時間)となります。この時差によって、イタリアでは日本だと生活する時間帯とのバランスが難しい、ロンドン市場の時間帯をメインに取引しやすいことがメリットです。
ロンドン市場は、外国為替市場の取引量が最も多く、流動性の高さが確保されます。
十分な流動性は、安定した約定力と競争力の高い低スプレッドを実現できるため、トレーダーにとって最高の環境と言えるでしょう。
イタリアでFXをするデメリット
ここでは、イタリアでFXをするデメリットとして以下の3つを解説します。
イタリアへ移住を考えているトレーダーの方や、仮想通貨も積極的に取引する方は特にイタリアの税制とFX業者の規制に注意が必要です。
日本のFX業者が利用できない
日本の国内FX業者は、基本的に海外から利用できません。
つまり、現時点で日本のFX業者を使ってトレードしている方は、イタリアでトレードするために新しく現地対応の口座と新しい取引ツールに慣れる必要があります。
イタリアを含めて、海外FX業者ではMT4・MT5といった取引ツールが主流なので、あらかじめデモ口座などで試しておくと良いでしょう。
仮想通貨への税率が高くなる可能性がある
イタリアでは、現在仮想通貨による収益もFXと同じく一律26%のキャピタルゲイン税が適用されています。
しかし、2024年10月に仮想通貨のキャピタルゲイン税を42%に引き上げる方針が発表されました。
海外FX業者で取り扱われている仮想通貨CFDは対象とならないものの、FXだけでなく仮想通貨の現物取引をしている方は、仮想通貨に関する課税方針も確認しておきましょう。
日本より国内FXの税率が高い
イタリア国内のFX業者に対する課税は、日本で日本国内のFX業者を使った場合よりも、若干ですが税率が高くなります。
日本の場合、国内FX業者で発生した収益には申告分離課税が適用され、所得税・住民税・復興特別所得税を合わせて一律の20.315%です。
一方でイタリアでは、日本と同様に他の所得と比べると優遇されているものの、課税されるキャピタルゲイン税は26%となります。
イタリア居住者におすすめの海外FX業者3選
ここではイタリア居住者におすすめの海外FX業者3選をご紹介します。
イタリアでは、海外FXを使っても税金は国内FXと変わらず、さらに海外FXはレバレッジ規制がない・ボーナスの提供も多いといったメリットがあります。
とは言え、海外FXと言ってもイタリアから利用できない場合や悪質業者を見分けるスキルも必要です。
そこで本記事ではイタリア居住者が口座開設できる海外FXで信頼性が高く、取引条件の良い業者を3社ピックアップしました。
XM Global
XM Global(エックスエム)は、海外FXトレーダーには説明不要の定番ブローカーです。
各国の金融ライセンスを取得し、1,000万超の口座開設数を誇るXMグループがXM Globalを運営しています。
XM Globalでは、最大1,000倍レバレッジを提供しており、イタリア国内のFX業者の30倍レバレッジよりも少額資金から取引が始めやすいです。
また、最大500倍レバレッジで低スプレッドに特化したゼロ口座では、他の口座タイプと同様の執行率100%の約定力と組み合わせて、デイトレードを有利に行えます。
Axiory
Axioryはベリーズ金融サービス委員会より認可を受ける海外FX業者です。
スプレッドの狭さと約定力の高さに定評があり、スキャルピングトレーダーから人気を集めています。
口座タイプ | スタンダード口座 |
---|---|
発注方式 | NDD STP方式 |
1ロット当たりの数量 | 10万通貨 |
レバレッジ | 1,000倍 |
取り扱い銘柄 | 通貨ペア 貴金属CFD 株価指数CFD エネルギーCFD 株式CFD |
取引手数料 | 無料 |
最低入金額 | – |
法人口座 | 可能 |
▶︎ 口座開設する |
最も人気の高い口座タイプであるナノ口座/テラ口座では、1ロット片道3ドルの取引手数料でAxioryが提携する金融機関から最も狭いスプレッドで常に取引ができます。※関連記事:Axioryの口座タイプ比較
さらに、Axioryは1回あたり最大で1,000ロットの大口取引にも対応しているため、資金力のある大口トレーダーの方にも最適です。
\低スプレッドの大口取引に最適!/
※公式サイト:https://www.axiory.com/jp/
Swift Trader
Swift Trader(スイフトトレーダー)は、2024年5月にスタートしたばかりの新興ブローカーです。
新興ブローカーの特徴として、豊富なボーナスキャンペーンが挙げられます。Swift Traderの場合は、15,000円相当の口座開設ボーナスに加えて、最大110万円相当の入金ボーナスを実施中です。
Swift Traderはボーナスが豊富な新規のFX業者ながら、コモロ連合の当局からの認可と、金融委員会への加盟により最大2万ユーロの補償制度まで提供されています。
Swift Traderの取引条件は頻繁にアップデートされており、直近では最大2,000倍レバレッジのスイフト口座がリリースされています。
まずは、無料で15,000円相当のトレード資金が手に入る新規口座開設ボーナスが対象のスタンダード口座から試してみると良いでしょう。
\1.5万口座開設ボーナス+150%入金ボーナス!/
イタリアのFX取引に関するよくある質問
- 日本のFX業者をイタリアで利用できますか?
-
いいえ、日本のFX業者は海外から利用できません。
- イタリアのFX業者のライセンスは?
-
Consob(イタリア国家証券委員会)がイタリアのFX業者を規制しています。また、より広いデリバティブ取引はESMA(欧州証券市場監督機構)も規制対象です。
- イタリアの税金は安いですか?
-
イタリアは日本と比べるとFXに関する税金は僅差ではあるものの日本の方が税率は低いです。日本では、国内FXは所得税・住民税・復興特別所得税を合わせて一律の20.315%で海外FXは他の所得との合計で最大45%の所得税となります。一方で、イタリアでは国内外問わず、FXによる収益は一律26%のキャピタルゲイン税の対象です。
コメント