フランス在住者がFXを始める方法や税金ルール、おすすめ会社を解説

フランスはイギリスとの時差が1時間しかないので、値動きが活発になるロンドン市場をメインにトレード可能です。

FX取引に関する税率が日本よりも低く、所得額によっては最大10％ほど節税可能なため、移住先としておすすめな国の1つです。

ただし、規制当局による制限が厳しく国内のFX業者は、最大レバレッジ30倍やボーナスを受け取れないといったデメリットがあります。

また、生活コストが日本よりも高いため、浪費してしまうと節税効果をほとんど感じられないこともあるので注意が必要です。

この記事では、フランス居住者がFX取引を始める方法やメリット・デメリット・税金面について詳しく解説してきます。

フランスでFXを始める方法

フランスでFXを始めるには、フランス向けにサービスを提供しているFX業者で口座開設を行う必要があります。

FXGTのように一部の海外FX業者では、EU加盟国や特定のの地域向けにサービスを提供していないケースもあるので、注意しておきましょう。

フランス居住者向けにサービスを提供状況は、公式サイトでの確認またはアカウント登録時の居住国欄から確認可能です。

日本のFX業者をすでに開設していてもフランス居住者向けにはサービスを提供していないので、口座解約を行うことになります。

また、XMのように一部のFX業者では居住地域によってサービスを提供する運営会社が異なり、新たに手続きを行う必要があるので注意が必要です。

フランスでFX取引を行った際に発生する税金

フランスでFX取引を行った際に発生する税金について紹介します。

フランスではFX取引で得た利益は個人所得税と特別課税の2種類の課税対象となるので、しっかりと確認しておきましょう。

個人所得税（impôt sur le revenu）

フランスでFX取引を行った際に得た利益には、個人所得税（impôt sur le revenu）が課せられます。

所得税は日本と同様に5段階の累進課税方式が採用されており、課税所得額と税率はそれぞれ下記の通りです。

課税所得額	税率
11,294ユーロ以下 （約183万円）	非課税
11,294ユーロ～28,797ユーロ （約183万円～467万円）	11％
28,797ユーロ～82,341ユーロ （約467万円～1,334万円）	30％
82,341ユーロ～177,106ユーロ （約1,334万円～2,870万円）	41％
177,106ユーロ以上 （約2,870万円～）	45％

11,294ユーロ（約183万円）以下の場合は非課税ですが、177,106ユーロ（約2,870万円）を超えると最大税率の45％となります。

特別課税（contribution exceptionnelle）

フランスでは、課税所得が25万ユーロを超える高額所得者に対しては、超過分に特別課税（contribution exceptionnelle）が課されます。

税率は課税所得額に応じて2段階に分かれており、それぞれ次のようになります。

課税所得額	税率
250,000ユーロ～500,000ユーロ （約4,050万～8,100万円）	3％
500,000ユーロ以上 （約8,100万円）	4％

上記は単身者の所得課税額であり、夫婦の場合は50万ユーロ～100万ユーロで3％、100万ユーロを超えた分に対して4％の特別税が課せられます。

例として、所得額が70万ユーロあった場合にかかる特別課税は下記の通りです。

通常の所得税45％に加えて7,500ユーロ（約122万円）の特別課税が課される計算になります。

日本との違い

FX取引で得た利益に対してかかる税金の違いをフランスと日本で比較したのが下記の表です。

国名	所得税	その他
フランス	0～45％	特別課税：3～4％
日本	5～45％	住民税：10％

フランスと日本では所得税の最大税率は45％と同じですが、その他の税金面で違いがあります。

フランスの場合、50万ユーロ以上の所得には特別課税が最大4％が課されますが、日本は所得額に関係なく住民税が10％かかります。

また、所得税の最低税率にも違いがあり、フランスでは11,294ユーロ（約183万円）以下は非課税ですが日本では1,000円以上の所得には15％（所得税5％+住民税10％）が課税されます。

国名	所得額	最低税率
フランス	11,294ユーロ以下 （約183万円）	0％
日本	1,000円～1,949,000円	15％

フランスでFX取引を行うメリット

フランスは日本と同じく最大45％の所得税が課されますが、所得額によっては日本よりも10％節税できる可能性があります。

また、取引が活発になるロンドン市場をメインにトレードできるといったメリットもあります。

日本よりも節税できる

フランスでFX取引を行うメリットの1つに、日本よりも節税できる点があります。

フランスと日本の所得税の最大税率は45％と同じですが、所得額が11,294ユーロ（約183万円）以下であれば、非課税となります。

課税所得額	フランス （所得額+特別課税）	日本 （所得税+住民税）
11,294ユーロ以下 （約183万円）	非課税	15％
11,294ユーロ～28,797ユーロ （約183万円～467万円）	11％	15～30％
28,797ユーロ～82,341ユーロ （約467万円～1,334万円）	30％	30～43％
82,341ユーロ～177,106ユーロ （約1,334万円～2,870万円）	41％	50％
177,106ユーロ以上 （約2,870万円～）	45％+3～4％	55％

また、日本の場合は所得額に関係なく一律で10％の住民税が課されるため、フランスの方が約10％節税可能です。

ただし、フランスで25万ユーロ以上の所得が発生した場合は、3～4％の特別課税が課せられるので注意しておきましょう。

上記は単純にFX取引にかかる税金のみを計算した値であるため、その他の税制や控除を考慮していません。税金に関する詳細は現地の税務署・税理士への問い合わせをおすすめします。

ロンドン時間で取引可能

フランスとイギリスの時差は1時間程度しかないので、ロンドン市場をメインにトレード可能です。

マーケット	開場時間
ロンドン市場	9：00～15：00
東京市場	16：00～25：00
ニューヨーク市場	21：00～29：00

ロンドン市場は世界全体の約4割の取引量を誇るマーケットで、ユーロ（EUR）やポンド（GBP)などの通貨ペアが積極的にトレードされ、東京市場に比べるとボラティリティも高く活発的な時間帯です。

また、値動きの特徴として強いトレンドを形成しやすく、東京時間で形成されたトレンドとは逆方向に動く傾向にあります。

そのため、東京時間の高値・安値のブレイクアウトやスキャルピングなどの短期トレード手法が最適で、ロンドン市場のみを狙ったトレーダーも多くいます。

マーケットごとの特徴や注意点に関する詳しい内容は「海外FXの取引時間」で解説しているので、参考にしてください。

日本とは二国間租税条約が結ばれている

フランスと日本は二国間租税条約を結んでおり外国税額控除を利用することで、二重課税を防ぐことができます。

控除を利用するには所得税を課せられたことを証明する書類を取得し、日本で確定・修正申告書または更正請求書類を提出します。

ただし、控除額にも限度があり、フランスで支払った税金を全額控除できないケースもあるので注意が必要です。

二国間租税条約に関する詳しい内容は「日本貿易振興機構（ジェトロ）」または「国税局ホームページ」に記載されているので、確認しておきましょう。

フランスでFX取引を行うデメリット

フランスでFX取引を行うデメリットを2つ紹介します。

ESMA（欧州証券市場監督局）の規制が年々厳しくなっており、生活コストも高騰しているので、場合によっては日本よりも徹底した資金管理が必要になります。

ESMA（欧州証券市場監督局）による規制が厳しい

フランス国内のFX業者を利用するデメリットの1つに、ESMA（欧州証券市場監督局）による規制が厳しい点が挙げられます。

個人投資家保護の目的から様々な規制強化が行われており、具体的な内容は以下の通りです。

最大レバレッジが30倍に制限・口座開設ボーナスや入金ボーナス等のインセンティブを受け取れなくなったため、ESMA規制管理下のFX業者でトレードするメリットは、ほとんどありません。

そのため、フランスでハイレバトレードを行いたいトレーダーは日本居住時と同じように海外FX業者での口座開設が必要になるので、注意しておきましょう。

ESMA（欧州証券市場監督局）やその他の金融ライセンスについては、「海外FXの金融ライセンスとは？」で詳しく解説しているので、参考にしてください。

生活コストが高い

フランスでFX取引を行う際には、生活コストの高さにも注意が必要です。

海外留学情報サイトの調査結果によると、2024年8月現在のフランスの生活コストは下記の通りです。

項目	フランス	日本
家賃	1,460ユーロ （約240,000円）	55,000円
光熱費	140ユーロ （約23,000円）	12,000円
食費	225ユーロ （約37,000円）	36,000円

日本の平均水準と比較すると、家賃が約4.5倍・光熱費が2倍となっています。

所得税の面では日本よりも優遇されていますがその分生活コストが高いので、つい浪費してしまうと日本と大差がないといった事態になるので、注意していきましょう。

フランス居住者におすすめのFX業者

フランス居住者におすすめのFX業者を3社紹介します。

項目	XMGlobal	Exness	HFM
口座開設ボーナス	あり	なし	あり
入金ボーナス	あり	なし	あり
最大レバレッジ	1,000倍	2,000倍 （条件達成後：無制限）	2,000倍
ゼロカット	あり	あり	あり
最低入金額	5ドル	150ドル	なし
ロスカット水準	20％	0％	20％
取扱銘柄	外国為替 暗号資産CFD 貴金属CFD エネルギーCFD 株価指数CFD 株式CFD コモディティ 特定テーマ指数	外国為替 貴金属CFD 暗号通貨CFD エネルギーCFD 株式CFD 株価指数CFD	外国為替 貴金属CFD 暗号通貨CFD エネルギーCFD 株式CFD 株価指数CFD ソフトコモディティ 債券 ETF
プラットフォーム	MT4（MetaTrader4） MT5（MetaTrader5）	MT4（MetaTrader4） MT5（MetaTrader5）	MT4（MetaTrader4） MT5（MetaTrader5）
基軸通貨	12種類	44種類	5種類
リンク	口座を開設する	口座を開設する	口座を開設する

欧州証券市場監督局（ESMA）は、個人投資家保護の観点から最大レバレッジが30倍に制限されるため、規制管理下にないFX業者を選定しています。

XMglobal

フランス居住者におすすめのFX業者は「XMGlobal（エックスエムグローバル）」です。

日本でも人気の「XMTrading」を提供しているXMグループが世界各国に向けて展開しているサービスで、ベリーズ国際金融サービス（FSC）の規制管理下で運営されています。

ボーナスキャンペーン	ボーナス内容
口座開設ボーナス	13,000円相当
入金ボーナス	50％入金ボーナス（上限額：500ドル） 20％入金ボーナス（上限額：4500ドル）

新規口座開設で「13,000円相当」のボーナスクレジットを獲得できるキャンペーンを開催しており、1円も入金することなくトレードを開始できます。

また、2種類の入金ボーナスも提供されているので、初心者や低資金でトレードを始めたい方にもおすすめです。

日本居住者が利用することを想定していないため、日本語に対応していない点には注意が必要です。

XMグループには「XM.com」というサービスもありますが、CySEC（キプロス証券取引委員会）の規制管理下で運営されており、ESMA（欧州証券市場監督局）が定めた規定に準拠しています。そのため、最大レバレッジ30倍や各種ボーナスキャンペーンが禁止されているので注意しておきましょう。

Exness

フランスで取引コストを重視した短期トレードをメインに行いたいトレーダーには、「Exness（エクスネス）」がおすすめです。

FX業者の中でも最高水準の低スプレッドを提示しており、最大レバレッジ無制限・ロスカット水準0％でトレード可能です。

取引環境	プロ口座
最大レバレッジ	無制限 （条件達成前：2,000倍）
ロスカット水準	0％
取引手数料	無料
口座開設ボーナス	なし
入金ボーナス	なし
ドル円 （USD/JPY）	0.7pips
ユーロ円 （USD/JPY）	1.4pips
ポンド円 （GBP/JPY）	1.6pips
ユーロドル （EUR/USD）	0.6pips
ポンドドル （GBP/USD）	0.7pips

ただし、トレード環境が整っている代わりに、口座開設ボーナスや入金ボーナスなどのプロモーションを提供していない点には注意しておきましょう。

ボーナスを活用して運用資金を増額することはできませんが、最大レバレッジ無制限でトレード可能なため、低資金でも大きな利益を狙えます。

Exnessのレバレッジ無制限に関する詳しい内容は「Exnessのレバレッジ無制限」で解説しているので、参考にしてください。

HFM

HFM（HF Markets）は、当サイトとのタイアップ企画により「3,000円相当」の口座開設ボーナスを受け取れるキャンペーンを開催しています。

受け取ったボーナスにはクッション機能が付いているので、1円も入金することなく取引を開始できるため、まだ受け取っていない方はぜひ利用してみてください。

ボーナスキャンペーン	ボーナス内容
口座開設ボーナス	3,000円相当 （当サイト経由限定：先着400名）
入金ボーナス	20％入金ボーナス（上限額：750,000円相当）

また、20％入金ボーナスも提供しており、入金額に対して20％のボーナスクレジットを上限額の750,000円相当に達するまで何度でも受取可能です。

海外FX業者の中には資金を持ち逃げする悪徳業者も存在しますが、「FCA（英国金融行動監視機構）」の金融ライセンスを取得しており、悪質な出金拒否の噂もないため安心して入金ボーナスを利用できます。

その他、ウェビナーやアナリストによる動画解説など教育コンテンツも充実しており、初心者でも利用しやすい環境が整っています。

口座開設ボーナスは当サイト経由で新規口座開設を行った先着400名限定のキャンペーンで、公式サイトからの口座開設はボーナス対象外となります。

フランスでのFX取引に関するよくある質問

フランスでのFX取引に関するよくある質問を紹介します。

フランスでFX取引を行った際にかかる税金を教えてください。

フランスではFX取引によって取得した利益には個人所得税がかかります。

所得額によって税率が変動する累進課税方式を採用しており、最大45％が課せられます。

また、所得額が25万ユーロを超える場合は、超過分に対して3～4％の特別課税がかかります。

フランスでFX取引を行うメリットを教えてください。

フランスは日本に比べFX取引で得た利益にかかる税率が低く、所得額によって10％ほど節税できます。

フランスでFX取引を行うデメリットを教えてください。

フランスは生活コストが高いため、注意して生活していないと日本よりも浪費してしまう可能性があります。

フランスから日本のFX業者を利用できますか？

いいえ、フランス居住者が日本国内のFX業者を利用することはできません。

また、口座開設後に移住した場合は口座解約を促されます。