この記事ではニュージーランド在住でFXを始めようと考えている方に向けて、取引を始める際の基本的な手順を解説します。
現地でFXを始めたり、移住を考えているトレーダーの方は、ニュージーランドの税制における注意点や、現地で利用できる信頼性の高いFX業者を調べておくことが重要です。
全く異なる税制やFXに関する規制によって、意図せず高額な税金を支払うことになったり、悪質なFX業者でトラブルに遭うリスクがあります。
ニュージーランドでFXを始める方法
ここでは、ニュージーランドでFXを始める方法をご紹介します。
今回は、ニュージーランド居住者が利用できるFX業者のうち、セーシェル共和国の金融庁に登録されているFXGT(エフエックスジーティー)を例に取引を始めるまでの具体的な流れをみてみましょう。
他のFX業者を使う場合でも、取引を始めるまでの流れはほとんど同じです。
ニュージーランドでFXを始める際に、全社共通で口座を開設するための本人確認(KYC)が必要になります。
先に本人確認で必要な身分証明書と現住所確認書類を準備しておきましょう。
- パスポート
- マイナンバーカード(公的機関が発行するIDカード)
- パスポート
- 在留カード
身分証明書と現住住所確認書類は「記載されている情報が読み取ることができ、四隅が画角におさまっている状態」の画像をスマートフォンで撮影しておきます。
本人確認書類の画像を準備できたら、ニュージーランド国内のFX業者もしくはニュージーランドからの利用可能な海外FX業者で口座開設を申し込みましょう。

居住国はNew Zealand(ニュージーランド)を選び、各項目を入力して「今すぐ登録」を開きましょう。
申し込みで入力したメールアドレス宛に認証メールが届きます。
「メールアドレス認証」のリンクを開くとログイン画面が表示されるので設定したメールアドレスとパスワードでログインしましょう。

FXGTでは、初回ログイン時に最初に開設する取引口座を開設します。
各口座タイプの主な特徴は以下の通りです。
- ミニ口座:1ロットが1万通貨の小規模取引に最適な口座タイプ
- スタンダード+口座:標準的な口座タイプでボーナスを使いたい方に最適な口座タイプ
- Crypto Max口座:仮想通貨の取引に特化している口座タイプ
- PRO口座:主要な取り扱い銘柄が最大6日間スワップフリーのスイングトレード向きの口座タイプ
- ECN Zero口座:1ロット往復6ドルの取引手数料で低スプレッドに特化した口座タイプ
- オプティマス口座:一定条件を満たすと使える最大5,000倍レバレッジの口座タイプ
FXGTの場合は、初心者トレーダーの方にはボーナスが使える「スタンダード+口座」をおすすめします。
会員ページより本人確認(KYC)の手続きを完了しましょう。
本人確認では、案内に沿って最初に準備しておいた身分証明書と現住所確認書類を画像で提出します。
FX業者によっては、入金に使うクレジットカードや本人の顔写真も必要になる場合もあるため、各社の案内に従って本人確認を完了しましょう。
本人確認が完了したら、各社が対応する入金方法に従って、会員ページより手続きの上、トレード資金を入金しましょう。
NZD(ニュージーランドドル)の入金に対応しているFX業者の場合は、銀行送金による入金が便利です。
FX業者が対応する取引プラットフォームをインストールして取引を開始しましょう。
MT4・MT5対応のFX業者でPCから取引する場合は、必ずFX業者の公式サイトからダウンロードしたものを使います。
ニュージーランドでFXをすると発生する税金
ここでは、ニュージーランドでFXをすると発生する税金について以下の2つのポイントを解説します。
ニュージーランドのFXに対する課税制度は、日本やその他の国と異なるのでしっかり確認しておきましょう。
最大39%の所得税
ニュージーランドでは、FXによる収益は一般的に所得税の課税対象となります。
具体的なニュージーランドにおける所得税率の計算は、日本の雑所得と同じく「FXと他の所得の合計」を基準に税率が決定される累進課税です。
ただし、1年間の所得は日本の1月1日から12月31日とは異なり、ニュージーランドは3月31日から翌年の4月1日までの期間で考えます。
ニュージーランドの累進課税による所得税率は以下の通りです。
所得合計(米ドル) | 所得税率 |
---|---|
14,000ドルまで | 10.50% |
14,001ドル~15,600ドルまで | 12.82% |
15,601ドル~48,000ドルまで | 17.50% |
48,001ドル~53,500ドルまで | 21.64% |
53,501ドル~70,000ドルまで | 30% |
70,001ドル~78,100ドルまで | 30.99% |
78,101ドル~180,000ドルまで | 33% |
180,001ドル~ | 39% |
なお、日本の場合は国内FX業者の収益は、他の所得と切り離して課税する申告分離課税が採用されていますが、ニュージーランドでは海外FX・国内FXで税制は変わりません。
FXはキャピタルゲイン税の対象外
ニュージーランドでは、長期目的で為替を保有する投資と価格差益によって収益を狙うFXを区別して課税する方針をとっています。
FXによる収益は、いわゆるキャピタルゲイン(資産売却による利益)としてニュージーランドの税制では取り扱いません。
キャピタルゲイン税
キャピタルゲイン税は通常適用されないが、次の場合、利益は税の対象となる。
資産(土地と建物を含む)の再販売を目的に購入した場合
特定の資産を事業活動の一環で購入した場合
ブライトライン・テストの対象となる、住宅不動産のキャピタルゲイン
したがって、FXによる収益はキャピタルゲイン税が非課税で、不動産などの売買による周期がキャピタルゲイン税の対象となります。
ニュージーランドでFXをするメリット
ここでは、ニュージーランドでFXをする具体的なメリットとして以下の4つをご紹介します。
ニュージーランドの国内におけるFXの規制や税制のメリットを確認しておきましょう。
国内業者に対するレバレッジ規制がない
ニュージーランドでは、国内のFX業者を対象としたレバレッジ規制がありません。
具体的に何倍までのレバレッジを上限とするといったFX・CFDのレバレッジ規制がニュージーランド国内の現状です。
口座で使える最大レバレッジが高いほど、リスクをとった取引も自己判断で行える反面、最小限の資金で取引が行えるため、自己管理のできるトレーダーにとって大きなメリットとなります。
海外FXと国内FXで税金は同じ
日本では、海外FXの所得のみ累進課税が適用され、所得合計が大きいほど所得税率が高くなりやすいデメリットがあります。
しかし、ニュージーランドでは国内のFX業者と海外のFX業者を税制上、特に区別することがありません。
したがって、国内だけではなく世界中のFX業者から、自分に合ったトレード環境を探して税率を気にすることなく取引に臨めます。
累進課税の最大税率が39%
ニュージーランドは所得税が日本より少なく済みやすいというメリットがあります。
なぜなら、日本の所得税は同じ累進課税でも最大45%の所得税率で所得の半分近くが税金の支払いへと充てられるからです。
ニュージーランドも同じく所得合計が大きいほど税率が高くなる累進課税を採用しています。
しかし、ニュージーランドの所得税は最大39%の税率となるため、日本と比べて最大税率が6%も低いです。
したがって、ニュージーランドは法人化していない個人トレーダーでも、所得税を比較的おさえやすいメリットがあります。
日本との時差が4時間程度
日本で専業トレーダーの方がニュージーランドに移住するメリットとして「時差」が挙げられます。
なぜなら、主要な取引時間であるニューヨーク市場の時間帯が、ちょうどニュージーランドだと昼から夜にかけてとなるからです。
日本とニュージーランドの時差は冬時間が4時間、夏時間は3時間となります。
例えば、日本でニューヨーク市場を取引する場合は、夜10時ごろから翌6時頃となり、仮に米国の金融政策会合にあたるFOMCがあれば、深夜3時に相場が活発に動くことも珍しくありません。
生活サイクルと市場の時間帯が重なるニュージーランドは、健康的なタイムスケジュールで専業トレーダーとしての生活を送れます。
ニュージーランドでFXをするデメリット
ここでは、ニュージーランドでFXをする際のデメリットとして以下の3つをご紹介します。
過去の業界であった話題も含めて、ニュージーランドでFXをするなら知っておきたいデメリットを詳しくみてみましょう。
日本のFX業者が利用できない
日本からニュージーランドへ移住を考えているトレーダーは、現地で使えるFX業者を探す必要があります。
なぜなら、日本の国内FX業者は国外からの利用が規制されているからです。
ニュージーランドで快適にFXをするなら「ニュージーランド居住者におすすめの海外FX業者3選」でご紹介するような、現地から利用できるFX業者を使いましょう。
申告分離課税が使えない
ニュージーランドでは、FXによる収益がキャピタルゲイン(資産売却による収益)として税制上は取り扱われません。
他の所得との合計に対して所得税が課税されるため、日本のように申告分離課税が使えないデメリットがあります。
例えば、日本の国内FX業者で発生した収益には申告分離課税が適用され、所得税・住民税・復興特別所得税の全てを合わせて一律20.315%の税率です。
一方で、ニュージーランドでは、国内・海外どちらのFX業者を使った場合でも、最大39%の累進課税による所得税が発生します。
ニュージーランドの金融ライセンスは比較的緩い
ニュージーランドの金融ライセンスは、業界全体でみると比較的規制の緩いとされています。
先にご紹介した通り、レバレッジに上限の規制がないメリットがありますが、安全面では他の金融ライセンスと比べると評価が低いです。
例えば、近年のFX業界でも事実上の悪質な出金拒否で話題となったGEMFOREXは、現在のニュージーランド金融市場庁(FMA)の前身となる、ニュージーランド証券取引委員会のライセンスを取得していました。
同ライセンスを取得していた業者の経営悪化が多くみられていたことから、当局による審査の甘さが浮上します。ニ
ュージーランドでFXをする際は、税制が変わらないことを考えると、他国の金融ライセンスを取得している海外FX業者を使うことも1つのリスク管理手段です。
ニュージーランド居住者におすすめの海外FX業者3選
ニュージーランドから利用できるおすすめの海外FX業者として以下の3社をご紹介します。
何れもニュージーランド以外の国で金融ライセンスを取得済みで、異なる特徴を持つ海外FX業者をピックアップしました。
FXGT
FXGT(エフエックスジーティー)は、セーシェル金融庁による規制の元で運営されている海外FX業者です。
金融ライセンスの他、最大100万ユーロの賠償責任保険へ加入済みで、万が一の場合も資金補償が受けられます。
また、FXGTは業界で初めて仮想通貨CFDを導入したハイブリッドブローカーとしての取引条件が有名です。
口座タイプ | ミニ口座 |
---|---|
発注方式 | DMA方式 |
1ロット当たりの数量 | 1万通貨 |
レバレッジ | 1,000倍 |
取り扱い銘柄 | 通貨ペア 貴金属CFD 株価指数CFD エネルギーCFD 仮想通貨CFD GTi12 |
取引手数料 | 無料 |
最低入金額 | 5ドル相当 |
その他 | – |
法人口座 | 可能 |
▶︎ 口座開設する |
全口座タイプで取引できる仮想通貨CFDは、主要なビットコインやイーサリアムといった仮想通貨を最大1,000倍レバレッジで取引できます。
さらに、FXGTの設立当初から複数かいのアップデートを重ねて、低スプレッドに特化したECN Zero口座、スワップフリーのPro口座、最大5,000倍レバレッジのオプティマス口座が追加されました。
幅広いトレードスタイルにマッチできるFXGTは、ニュージーランドで快適にトレードしたい方に最適な海外FX業者です。
\当サイト限定:20,000円ボーナスを無料配布中!/
公式HP:https://fxgt.com/ja
HFM
HFM(エイチエフマーケッツ)は、世界最難関ともいわれるFCA(英国金融行動監視機構)を含む、各国のライセンスによる規制の元で運営されている海外FX業者です。
企業の母体が大きく、大手のFX業者を使ってニュージーランドでFXをしたい方にはHFMが最適解と言っても良いでしょう。
大手だからこそ実現できる、取引コストの安いトレード環境と豪華なボーナスキャンペーンがHFMの魅力です。
口座タイプ | セント口座 | プレミアム口座 | トップアップボーナス口座 |
---|---|---|---|
発注方式 | NDD STP方式 | NDD STP方式 | NDD STP方式 |
1ロット当たりの数量 | 1,000通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 |
レバレッジ | 2,000倍 | 2,000倍 | 1,000倍 |
取り扱い銘柄 | 貴金属CFD | 通貨ペア通貨ペア 貴金属CFD エネルギーCFD 株式CFD 株価指数CFD 債券CFD ソフトコモディティCFD ETFCFD 仮想通貨CFD | 通貨ペア 貴金属CFD エネルギーCFD 株式CFD 株価指数CFD 債券CFD ソフトコモディティCFD ETFCFD 仮想通貨CFD |
取引手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
最低入金額 | – | – | – |
その他 | スワップフリー | スワップフリー | 最大75万円相当の入金ボーナス |
法人口座 | 可能 | 可能 | 可能 |
▶︎ 口座開設する | ▶︎ 口座開設する | ▶︎ 口座開設する |
最大75万円相当の入金ボーナスが受け取れるトップアップボーナス口座の他、最大2,000倍レバレッジで取引できるプレミアム口座、取引コストの安いプロ口座といった幅広い口座タイプをHFMは提供しています。
ただし、証拠金通貨にNZDが使えないため、米ドルとの為替手数料に注意しましょう。
\当サイト限定3,000円口座開設ボーナスあり!/
Axiory
Axiory(アキシオリー)は、ベリーズ国際金融サービス委員会の規制の元で運営されている海外FX業者です。
信託保全を採用しているFX業者なので、倒産時も資金が信託銀行によって保全されます。
また、自社の約定力に関するデータの公開や第三者機関による監査の実施など、透明性・安全性の高い経営がされていることがAxioryの特徴です。
口座タイプ | スタンダード口座 |
---|---|
発注方式 | NDD STP方式 |
1ロット当たりの数量 | 10万通貨 |
レバレッジ | 1,000倍 |
取り扱い銘柄 | 通貨ペア 貴金属CFD 株価指数CFD エネルギーCFD 株式CFD |
取引手数料 | 無料 |
最低入金額 | – |
その他 | – |
法人口座 | 可能 |
▶︎ 口座開設する |
Axioryは取引条件にこだわる上級者トレーダーから、低スプレッドに特化しているナノ口座とテラ口座が人気です。
特にナノ口座は、金融機関の流動性に直接アクセスできるNDD ECN方式に特化した「cTrader」が使えるため、生粋のスキャルピングトレーダーに向いています。
\低スプレッドの大口取引に最適!/
※公式サイト:https://www.axiory.com/jp/
ニュージーランドのFX取引に関するよくある質問
- 日本のFX口座はニュージーランド移住後も使えますか?
-
基本的に日本のFX業者は海外からの利用ができません。ニュージーランドのFX業者もしくは、ニュージーランドから利用できる海外FX業者のアカウントが必要です。
- ニュージーランドでFX取引を始めるにはどんな準備が必要ですか?
-
ニュージーランドでFXを始めるには、信頼できるFX業者と現地の身分証明書・現住所確認書類が必要です。
- ニュージーランドはレバレッジ規制がありますか?
-
ニュージーランドの金融当局「ニュージーランド金融市場庁(FMA)」では、具体的に何倍までというレバレッジ上限の規制はありません。
コメント