2023年には、海外FX業界の信頼性を揺るがしかねない資金の持ち逃げが疑われる複数の事例が発生しました。
特に、日本人に人気だったGEMFOREX(ゲムフォレックス)による実質的なの持ち逃げは、多くのメディアで取り上げられた象徴的なケースです。
この記事では、過去の持ち逃げ事例や疑惑について、業者名やその手口、推定される被害金額を紹介します。
さらに、海外FXで持ち逃げする業者の5つの特徴と、持ち逃げを防ぐための6つの対策について解説します。
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海外FXで持ち逃げが疑われる事例
海外FXにおいて、ユーザーの資金を持ち逃げしたと疑われる有名な事例を取り上げます。
2023年にはGEMFOREX(ゲムフォレックス)が業界史に残るほどの注目を集めたため、特別にGEMFOREXによる持ち逃げ疑惑の詳細で紹介します。
AssassinFXの持ち逃げ疑惑
AssassinFX(アサシンFX)は、セントビンセントおよびグレナディーン諸島で金融ライセンスとは種類が異なる国際事業ライセンスを取得し、コピートレードを提供していました。
日本人をターゲットにし、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSでインフルエンサーによる「先出し」を巧みに利用しながら勧誘をしていたのです。
#Assassinfx 詐欺の件がとてもショック。
引用:X
トレード配信を参考にさせて貰ってた人達。
漠然といい人だな。と感じていた自分が怖くなった
今思えば、先出しの内容とか、私が見ても、そりゃそうだ。
って思う内容だったよね。
情報は厳選しなきゃね。
通常先出しでは、利益も損失も関係なく保有ポジションを全て公開するものですが、AssasinFXのインフルエンサーは大きく儲かっているように見せかけていました。この演出に騙され、多くの日本人が口座開設をして入金したようです。
しかし、同社のコピートレードでは、ユーザーが取引を自由に中止することができませんでした。その上で出金拒否が行われていたため、入金した資金がAssassinFXに持ち逃げされる状況にあったと見ることができます。
そして、事件が起こります。2023年7月、コピートレード中のユーザーの口座でほぼ同時に強制ロスカットが実施されたのです。中には突然、通常の10倍のロット数で取引が行われ、ロスカットされたケースも報告されています。
ネット上には被害者数が最多で1万人、被害総額は数十億円に上るとの情報があります。さらに、1,125件の実態調査アンケートによると、被害総額は約30億円に達するとの報告もあります。
その後、AssasinFXは出金拒否をしていたユーザーからの返金要求に応じず、サービス提供を停止して公式サイトを閉鎖しました。これにより、コピートレードで強制ロスカット後に残った顧客資金を持ち逃げしたと考えられます。
AssassinFXは金融ライセンスを保有しておらず、金融規制の専門家から監査を受けていなかったと考えられます。保有ライセンスは、持ち逃げリスクが低い業者を見極める重要な指標です。海外FX業者が保有する17種類の金融ライセンスにおいて、その概要を解説しています。
Atlas Forexの持ち逃げ疑惑
Atlas Forex(アトラスフォレックス)は、2024年現在、中国上海市を拠点にFX・貴金属・仮想通貨の取引サービスを提供しています。
ただし、公式サイトに経営陣のプロフィールはなく、所在地に基づく実際のオフィスを確認できません。また、金融ライセンスの取得先としているベリーズ国際金融サービス委員会の公式サイトで確認すると、未登録となっています。
Atlas Forexは、2020年6月に日本最大級のポイントサイト・モッピーで推薦ランキングトップに紹介され、利用者から信頼されやすい状況でした。運営元が東証プライム市場に上場しているセレスであるため、モッピーに掲載されたことは、一定水準のコンプライアンスと審査基準を満たしている証拠として認識されたようです。
しかし、当時複数のトレーダーが出金遅延を報告しており、問い合わせには「担当部署で確認中」という定型文のような返答のみで対応されていた方もいました。
atlas forexは詐欺です。勧めている人は単純にアフィなので、騙されないように。
引用:X
ボーナスが何%あっても、出金できなきゃ意味なし。
出金遅延の一方で、申請から1~4ヶ月後に着金したとの報告があるため、詐欺業者と断定するのは早計です。また、他の海外FX業者で発生した持ち逃げ事件と比較すると、この事例に対して厳しく追及する現役ユーザーは少なめです。
詐欺と話題のatlasforex出金できました。
・出金先 ソニー銀行
不備なく、問い合わせも全くせず、順調に行った方だけど着金までに丸1ヶ月かかりました。
めっちゃ遅い笑、ヒヤヒヤした!
引用:X
今回、Atlas Forexを取り上げた理由は、日本最大級のポイントサイト・モッピーの審査を通過し、日本のトレーダーに紹介されやすく、ポイントサイト利用者からの信頼を獲得しやすい特別なケースであるためです。
さらに、出金遅延があったにもかかわらず信用不安へと至らずに事態が沈静化され、今もなお日本向けに活動を続ける海外FX業者の代表例とも言えます。
なお、過去に出金遅延をした業者がAtlas Forexのように、現在も日本で多数活動している点には留意してください。
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HASTFOREXの持ち逃げ疑惑
HASTFOREX(ハストフォレックス)は、2023年に顧客資金を持ち逃げしたとされる海外FX業者です。金融ライセンスを取得せずに海外FXのサービスを提供し、豪華ボーナスキャンペーンを通じて日本のユーザーから多額の資金を集めていました。
20,000円の口座開設ボーナスや150%入金ボーナスを前面に出し、SNSインフルエンサーによる宣伝も手伝って、サービス開始から約4ヵ月で口座開設者が1万に達したと報告しています。
しかし、2022年10月頃から出金遅延と出金拒否の報告が増え、この頃からHASTFOREXはポンジスキームの疑いを持たれました。
一部のインフルエンサーに200%入金ボーナスを特別に宣伝させ、20,000円の口座開設ボーナスの提供も続けていたのです。出金遅延の理由として、収納代行業者に原因があることを述べています。
【お詫び】 昨日まで弊社委託の収納代行業者が夏季休暇の為、出金処理に遅延が生じておりました。
引用:X
本日より業務再開との事で順次処理を行うとの報告が入っております。
お待ち頂いてるお客様には誠に申し訳ありませんが今しばらくお待ちください。
また事前に報告がなかったことをお詫び申し上げます。
2022年11月には新たな収納代行業者との契約を結び、出金遅延の解消を示唆する発表をしています。
その後の進捗としまして、先月末には新規収納代行業者と契約締結に至りました。
引用:X
そこでの委託処理を先月中から開始する予定ではありましたが若干業務内容に不備があり見直しを図っております。
HASTFOREXの手口は以下の通りで、典型的なポンジスキームと言えるでしょう。
- 資金集め:ボーナスキャンペーンを開催
- 信頼獲得:出金遅延への対策を公表
- 信頼維持:小口ユーザーの出金に対応
HASTFOREXはキャンペーンを通じて経営回復を図ったようですが、金融事業の根幹は信用にあります。一度でも出金トラブルが起きると、信用不安が生じて新たな入金が停止します。
規制当局の監査を受けていなかったため、経営危機を乗り越えるための資金を確保していなかったようです。その結果、ユーザーからさらに資金を集めて対応しようとする自転車操業に陥ったと考えられます。
HASTFOREXは倒産を発表していません。一般的に海外FX業者は倒産せず、顧客資金の持ち逃げで事態があいまいなまま終わるケースが多いです。日本のユーザーは資金が返却されず、日本の法律で保護されないため、多くが泣き寝入りの状態になります。
GEMFOREXによる持ち逃げ疑惑の詳細
2023年、たった一社で海外FX業界の信頼性を揺るがしたのがGEMFOREX(ゲムフォレックス)です。豪華ボーナスや極小スプレッド口座など、トレーダーのニーズを満たすサービスを提供する人気の業者でした。
ところが、2022年末から出金拒否が連続するようになり、2023年にはサービス提供を完全に停止し、公式サイトも閉鎖されました。
ここでは、GEMFOREXの持ち逃げ疑惑について、被害総額が数十億円に及ぶとされる事例の背景、経緯、最新情報を紹介します。
持ち逃げが発生した背景
GEMFOREXがユーザーの資金を持ち逃げしたとされる原因は、2022年に集団によるボーナスアービトラージが行われたことです。
2023年5月当時、公式サイトでは持ち逃げの原因を以下のように説明しています。
1:集団による第3者名義貸し&口座転売
2022年中頃から集団による第3者名義貸し&口座転売にて利用規約違反によるボーナスアービが横行し大きな損失が発生。現在、主犯格グループと関わった人物について捜査中となります。示談が成立しない場合は訴訟に入る予定でおります。
(後略)2:決済代行会社(A社)による35,879,651 USD(約50億円)持ち逃げ
(後略)3:決済代行会社(B社)による1,098,709,370円 (7,996,429.18 USD)の未払い
ウェブ魚拓(*1)
(後略)
(*1)ウェブ魚拓はインターネット上のテキスト情報を記録・保存するサービスで、ウェブサイトが閉鎖された後も情報を確認できます。
原因1~3について、ユーザーからは真実を判断することが難しいです。しかし、集団によるボーナスアービトラージを仕掛けられたという見方はできるでしょう。
海外FXに導入されているゼロカットシステムを悪用し、複数の口座や業者で両建てをして一方の損失を限定しつつ、もう一方で利益を最大化する不正行為は、他の海外FX業者でも懸念されています。
また、GEMFOREXでは豪華ボーナスを提供していたので、ボーナスアービトラージの原資にされてしまったと考えられるのです。
GEMFOREXは、決済代行会社A社とB社から受け取るべき金額を得ていない状況について、「お客様が入金された金額を当社が受け取れない状態でお客様にサービスを提供している状況になっておりました。」と説明しています。
この状況から、ネット上ではGEMFOREXからユーザーへの未払い金額も60億円相当ではないかと推測され、一部ではこの金額が持ち逃げされたとの見方があります。
持ち逃げが発生した経緯
GEMFOREXで実質的な資金の持ち逃げが発生するまでの経緯を、2022年12月に増えた出金拒否から2023年8月の事業譲渡完了までの順に追ってみましょう。
【2022年12月初旬】出金拒否の報告と疑惑の始まり
2022年の12月に入ると、X(旧Twitter)上でGEMFOREXにおける出金拒否の報告が目立ち始めます。同社が提供していた200%ボーナスが、経営上の無理があるかのような憶測を呼び起こすことになりました。
なんか出金拒否がどーたら話題になっとるけど、
騒げば騒ぐだけ出金依頼増えて余計に遅くなってまた炎上してみたいな?ちなみにワシのメイン口座はゲム
引用:X
あんま気にしてない
GEMFOREX(ゲムフォレックス)の現状について。
・出金拒否が行われてる可能性あり
・200%ボーナス連発(毎年そうらしくなんなら俺は今日外れてた)この点からどれ程かは分からんけど飛ぶ可能性は万が一にもありえます。
出金できるならしたほうが良いです。
引用:X
【2022年12月末】出金拒否の増加と一部アカウント停止
出金拒否の報告が目立ち始めてから一か月も経たないうちに、X上で出金拒否のポストが増加しました。さらに、全サービスが利用できなくなる「アカウント停止」の報告もされるようになりました。
ゲムフォレックスさん今までありがとうございました!
資金移動はしてないけど複数口座でボーナスで損失をカバーしたのは間違いないです!
それで利益取消しとアカウントBANされても今までの恩は決して忘れません!
引用:X
【2023年1月】着金報告と出金拒否が混在
2023年1月は、GEMFOREXのユーザーにとって特に混乱の多い月だったと言えそうです。100万円以下の出金ができたとの報告が複数寄せられ、一部のユーザーは260万円の出金にも成功しています。
22日申請の72万、昨日メールが来て今朝ようやく振り込まれました…(T T)
ものすごく長く感じました…皆さんも早く振り込まれますように!
引用:X
上記のように着金報告がある一方、さらに出金遅延が増えてGEMFOREXに対する疑念が広がり、信用不安が加速するきっかけとなりました。
金曜日から三日間待った結果
返信は4度目の定形分でした。色々と質問や要望をしたのですが
結果定形分もうダメかもしれない
引用:X
ゲムフォレックスが1600万の出金拒否、利益取消しを行なった模様
引用:X
GEMFOREXのように海外FX業者で信用不安が生じた場合、自己資金を全て引き出すことを検討すべきです。
【2023年2月】3,500万円の出金拒否、ならびに信用不安の拡大
2023年2月1日には3,500万円の出金拒否が報告され、日が経つにつれてユーザーのGEMFOREXに対する批判が厳しくなっていきます。X上では信用不安が拡大していることが見て取れ、この時期に同社への出金申請が急増したと考えられます。
ゲムフォレックスから過去最高額の出金拒否が出た模様
額はなんと3500万の利益没収
出金申請3900万→元本400万返却で利益取消し&アカウントBAN
もうここはハストと同じで失うものが何もないみたい
引用:X
ゲムフォレックスとかいう
引用:X
「クソ証券に騙された」という
問い合わせが複数届いてます
【2023年3月】eKYC(本人確認)導入と被害届受理の報告
GEMFOREXは、利用規約およびガイドライン違反に対する厳格かつ正確な対応として、口座開設や出金時にeKYC(オンライン本人確認)の導入を発表しました。
未だに第三者名義の貸し出しや口座転売を抑えきれていないことを理由に、利用規約の厳格化を図ったとしています。しかし、当時の状況下では個人情報の不正利用への懸念を避けられなかったようです。
このタイミングでekyc追加か…。
KYCやっても難癖つけて通さず出金拒否、結局個人情報抜いた上で金持ち逃げしたITGウォレットという詐欺を思い出す…
引用:X
またGEMFOREXは、国際刑事警察機構の協力のもと、日本国内の警察に被害届を提出して正式に受理され、弁護士を通じて訴訟の手続きを進めていることを報告しています。
【2023年4月】Xの公式アカウントを削除
4月27日、事前の発表なしにGEMFOREXのX公式アカウントが突如削除されました。「飛んだ」「逝った」という表現で同社の倒産が現実的になりつつあるとの声が上がり、X上でGEMFOREXがトレンド入りしました。
この時点で、GEMFOREXから出金できないユーザーは、資金が持ち逃げされることを覚悟したことでしょう。
【2023年5月】M&A協議開始およびサービス停止を発表
GEMFOREXは、買収金額10億ドルを提示してM&Aの協議に入ったことを公表し、あわせて5月31日にサービスを正式に停止することも発表しました。
【2023年8月】Galaxy DAOに事業譲渡完了
GEMFOREXが保有する全ての債権・債務・ユーザー情報は、買収元のGalaxy DAO(ギャラクシーダオ)に譲渡されました。
出金遅延に関する最新情報
GEMFOREXが出金要求に応じなかったユーザーの資金について、Galaxy DAOはGBONDというトークンを発行し、口座残高1ドルに対して1GBONDを配布しています。
2024年3月現在、GEMFOREXで出金遅延のまま出金されなかったユーザーの資金について、返金する予定は一切発表されていません。
一方、GBONDはGalaxy DAOが提供する各種サービスで利用できます。PayPayや楽天経済圏のポイントと同様、主にGalaxy DAOの経済圏で流通しています。
例えば、GBONDをステーキングすることで、stGBONDというトークンを受け取れます。これは仮想通貨取引所のUniswap(ユニスワップ)で売買が可能で、2024年3月現在、約0.016 USDCの価値があります。間接的にも現金化する余地があるため、完全な出金拒否が避けられた状況です。
また、GEMFOREXが進めていたとされる訴訟の進捗については不明です。そのため、出金遅延の原因とされていた決済代行会社からの未回収金額、合計60億円相当の行方も不明なままです。
海外FXで持ち逃げする業者の特徴と注意点
海外FXにおいて、ユーザーの資金を持ち逃げする業者にはいくつかの共通の特徴が見られます。
さらに、資金を持ち逃げする業者の場合、これらの特徴が一つだけではなく複数該当することが一般的です。逆に、健全な経営をする業者では、いずれにも該当しないことが多いです。
上記の特徴の一つでも該当する業者がある場合、利用するかどうかを慎重に検討する必要があります。
海外の金融ライセンスを保有していない
海外FX業者がライセンスの保有を公表している場合、そのライセンスが金融事業に関するものであるかどうかを確認することが重要です。
例えば、日本人ユーザー数No.1のXMTrading(エックスエム)は、セーシェル共和国とモーリシャス共和国にある2つの異なる運営会社が、それぞれ金融ライセンスを取得して共同で運営しています。
金融ライセンスの保有は、業者が日本の金融庁に相当する発行国の規制当局の監督下で海外FXのサービスを提供していることを意味します。これは、顧客資産の管理体制を含む、金融事業に特有の経営基準を評価する必要があるため、監督は専門機関によって行われます。
一方で、持ち逃げ疑惑のある海外FX業者として紹介したAssassinFXとHASTFOREXでは、公式サイトでライセンスの保有を公表していたものの、実際には金融ライセンスではありませんでした。これらはセントビンセントおよびグレナディーン諸島の規制当局が発行した国際事業ライセンスであり、金融事業に関する規制や監督を保証するものではありません。
海外FXではユーザーから信頼を得るために、同国のライセンスが悪用される事例が多発しています。そのため、問題を懸念する当局が以下の警告を発しています。
金融ライセンスを保有していると嘘をつく業者もあるため、ライセンスを実際に保有しているかどうかは発行当局の公式サイトで調べる必要があります。確認方法や金融ライセンスの種類については、海外FXの金融ライセンスとは?を参考にしてください。
Xで出金拒否/出金遅延が報告されている
X(旧Twitter)で「業者名 + 出金拒否/出金遅延」と検索するだけで、その海外FX業者から資金を引き出せない状況かどうかをある程度把握できます。
資金が出金できずに持ち逃げされそうなユーザーは、業者から出金拒否の理由を説明するメールを受け取ることがあります。そのため、Xにはメール画像付きのポストで、その状況が説明されています。
ただし、Xのポストのみを根拠に業者が不正に持ち逃げをしていると断定しないでください。中には、利用規約に違反したユーザーが含まれていることがあり、その一部は業者への不満から悪評を拡散する目的でポストしている可能性があります。
業者による持ち逃げが疑われる場合、一つの重要なサインは、複数のユーザーがほぼ同じ時期に似た内容をXでポストしていることです。
海外FXでは、出金拒否は問題視され続けています。海外FXで出金拒否されたら?の記事に、原因と対処法をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
Yahoo!知恵袋やGoogle検索に注意情報がある
持ち逃げの可能性がある業者については、Yahoo!知恵袋での相談や、Google検索で問題をまとめたウェブサイトが見つかることがあります。
持ち逃げをする業者の一般的な不正行為には、以下のような事例が考えられます。
- 発注ボタンを押しても反応しない
- 数秒の待ち時間後に約定拒否される
- スリッページとリクオートが多発する
- SNS投資グループの入金口座に指定される
- 取引プラットフォームが不安定な動作をする
最初から持ち逃げを目的としている業者は、意図的な取引操作で利益を得ることや、自社システムへの投資を怠っているために取引環境に欠陥が生じ、上記のようなトラブルが発生すると考えられます。
資金を持ち逃げする業者の特徴を理解し、様々な情報を収集してリスク管理を強化しましょう。
出金トラブルと並行してボーナスキャンペーンを開催する
出金トラブルが発生している海外FX業者がボーナスキャンペーンを開催する場合、警戒が必要です。GEMFOREXのように、表面上は正常に運営されている業者でも、突如として出金拒否を繰り返すリスクが高まっています。
また、当該業者が小口の出金だけに対応し、多額の出金を拒否していないかどうかをXで確認するようにしてください。これは、申請数の多い小口ユーザーへの対応を通じて、多数の信頼を確保する施策である可能性があります。
業者は信用不安を深刻化させることなく状況を落ち着かせ、再び入金を促して資金を循環させることにより倒産を避けようとしているのです。
公式サイトの情報が偽装されている
海外FXはインターネット上でサービスを完結できるため、公式サイトの情報が偽装されることが少なくありません。これは、現地での調査が難しく、経営者が実態を隠して運営を続けることが可能であるためです。
あまり知られていない海外FX業者を利用する際は、最低でも所在地とライセンス情報の正確性を確認することが重要です。
例えば、公式サイトに記載されている所在地については、Googleストリートビューで検索し、記載情報と画像に矛盾がないかを確認してください。
さらに、業者が金融ライセンスを保有していれば、規制当局の公式サイトで登録事業者としての確認ができます。例えば、XMTradingの運営会社「TRADEXFIN LIMITED(①)」はセーシェル共和国の規制当局(②)に登録されていることが分かります。
海外FXで持ち逃げされないための対策
海外FXで資金を持ち逃げされないための6つの対策を紹介します。
複数の業者を利用する
GEMFOREXのように日本人が信頼していた業者が突如として出金拒否した事例を考えると、100%安全であり、全ての資金を預けても大丈夫な海外FX業者は存在しないと考えるべきでしょう。
また、海外FXではユーザーの資産管理が分別管理であるため、業者が倒産した際に資金が全額返戻されない可能性が高いという事実も、一つの業者に資金を集中させるリスクを明確にしています。
改めて、海外FXを利用する際には日本の法律で保護されないことを認識し、運用資金をいくつかの業者に分散させることを検討してみてください。
海外FX業者おすすめランキングでは、初心者の方でも安心して利用できる業者を10社に絞り込んで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
利益をこまめに出金する
海外FXでは、利益の出金までをトレードの一部と捉えることが望ましいです。トレードの証拠金以外に余分な資金を口座に放置しているのであれば、こまめに出金をしておくほうが安心です。
持ち逃げをした業者の中には、少額の出金には対応しつつ、大口の出金を拒否していた例があります。そのため、余剰資金が100万円に達したら出金申請を行うなど、金額に基づいた出金ルールを設けておくと良いでしょう。
出金拒否/出金遅延した業者を利用しない
ここでは、利用規約を守っているユーザーに対しても、作為的に出金拒否や出金遅延をした業者のことを指します。X(旧Twitter)や評価サイト上で、複数のユーザーから同様の苦情が報告されている場合、その業者が不正に出金トラブルを引き起こしていた可能性が高まります。
当サイトがおすすめする主要業者だけでも10社あり、加えて、毎年新たな将来性のある新興ブローカーが日本向けに優れたサービスを開始しています。そのため、特別な理由がなければ、過去に不正に出金拒否や出金遅延をした業者を利用する必要はありません。
2023年から日本市場に参入しているXS.comは、将来有望な海外FX業者として注目されています。XS.comの評判に詳細をまとめていますので、ボーナスよりも取引条件を重視する方は参考にしてみてください。
コピートレードとPAMM/MAMの利用を控える
コピートレードとPAMM/MAMでは、ユーザー自身が注文から決済までの全てを行わないため、安全かつ信頼できる海外FX業者を利用する必要があります。
コピートレードとPAMM/MAMの主な違いは以下の通りです。
項目 | コピートレード | PAMM/MAM |
---|---|---|
取引方法 | 取引のコピー | 取引の委託 |
取引権限(*1) | 開始と停止 | なし |
取引の透明性 | 取引履歴を確認できる | PAMM:損益のみ確認できる MAM:取引履歴を確認できる |
(*1)取引権限に定義はなく、業者によってユーザーの権限は異なることがあります。
コピートレードの一般的な操作は、取引量を設定した後にコピーの開始と停止を行うだけです。サービスを提供する業者が信頼できる場合、コピー元の運用者の成績や手法を確認するだけで十分です。
一方、PAMM/MAMはユーザーが自己資金を運営者の口座に預ける形式もあるため、サービスを管理する業者の信頼性がより重要になります。
業者が操作できる口座への入金は、資金を持ち逃げされるリスクが高まるため注意してください。
Xで現役ユーザーのポストを確認する
Xでは、出金拒否などの業者による不正行為が共有・拡散されるため、リスク管理において有効なツールとなります。
他にも、約定拒否・ストップ狩り・異常に広がるスプレッドなど、通常と異なる事象が発生してユーザーが被害を受けた際の投稿も多く見られます。
2023年に海外FX業界で起こった一連の持ち逃げ騒動では、業者の出金拒否と並行して開催されたボーナスキャンペーンへに対する警告もXにポストされていました。
現役ユーザーからの直接的なフィードバックは、海外FX業者を選ぶ際にも貴重な参考情報になるでしょう。
当サイトが推薦する業者について、出金拒否に関する報告を以下の記事でまとめています。悪質な出金拒否は一切ないため、安心してご利用いただけます。
>>推薦業者の出金拒否に関する調査一覧
口座開設ボーナスを利用する
海外FXでは、初めて口座開設する方にトレードの証拠金として利用できる口座開設ボーナスを提供している業者があります。このボーナスを使い切るまでは自己資金を入金する必要がないため、初心者の方は持ち逃げリスクを気にせずに海外FXを体験できます。
多くの日本人トレーダーから利用される主要業者の中で、高額な口座開設ボーナスを提供しているのは以下の通りです。
海外FX業者 | 口座開設ボーナス |
---|---|
XMTrading | 13,000円分 |
FXGT | 15,000円分 |
IS6FX | 13,000円分 (当サイト限定23,000円) |
上記の海外FX業者は、経験豊かなトレーダーたちによってSNSやブログで頻繁に紹介されており、安全性と信頼性の観点から初心者の方にもおすすめできます。
XMTradingは、グローバルに展開するXMグループによって日本市場向けに設立された業者です。長い運営歴と多数の日本人ユーザーを有することから、海外FXを始める際の定番となっています。
提供される13,000円のボーナスを利用して少額取引を行いながら、取引プラットフォームの使い勝手やカスタマーサポートの品質を直接評価することができます。これにより、XMTradingが信頼性の高い業者であることを実感するでしょう。
FXGTとIS6FXも口座開設ボーナスを提供しています。XMTradingに資金を集中させずにリスクを分散するため、これらの業者のサービスもボーナスを使って試してみると良いでしょう。
自己資金を使うことなく海外FXを試してみたい方は、海外FX口座開設ボーナスおすすめ比較をご覧ください。海外口座への入金に不安を感じている方にこそ役立つ内容です。
海外FXの持ち逃げに関するよくある質問
海外FXにおける資金の持ち逃げに関するよくある質問をまとめましたので、参考にしてください。
- 過去にユーザーの資金を持ち逃げした海外FX業者は?
-
過去にユーザーの資金を持ち逃げしたとされる海外FX業者には、GEMFOREX、AssassinFX、HASTFOREXなどがあります。
- 海外FX業者が倒産した場合、ユーザーの資金はどうなる?
-
海外FX業者が倒産した場合、資金管理方法によって扱いが異なります。日本水準の信託保全の場合、第三者金融機関が介入し、原則としてユーザーの資金は全額返還されます。分別管理の場合、ユーザーの資金は通常全額保護されますが、返還される保証はありません。
- 海外FX業者はどんな法律で規制されてる?
-
海外FX業者は、事業拠点としている国の法律で規制されています。さらに、近年はアンチマネーロンダリングや脱税対策に向けた国際的な取り組みが強化されており、これらの国際法を遵守してサービスを提供していることが一般的です。
- ゲムフォレックスに何があった?
-
ゲムフォレックスでは、2022年12月からX(旧Twitter)で出金拒否の報告がされ始めて信用不安が高まり、出金遅延を経てサービス全体が停止し、公式サイトが閉鎖されました。主な原因は、豪華なサービスを悪用した組織によるボーナスアービトラージとされています。
- ゲムフォレックスは現在どうなってる?
-
ゲムフォレックスは現在、存在しません。Galaxy DAOによって買収され、同社が顧客データと事業を引き継いでいます。ユーザーの資金は、GBONDというトークンに変換され、完全な出金拒否を避ける形で対応されています。
- 海外FXで持ち逃げされないための対策は?
-
海外FXで資金を持ち逃げされないための対策には、「複数の業者を利用する」「利益をこまめに集金する」「出金拒否や出金遅延をした業者を避ける」「コピートレードやPAMM/MAMの利用を控える」「Xで現役ユーザーのポストを確認する」ことです。さらに、自己資金を使わずにトレードができる、口座開設ボーナスを提供する業者の利用も一つの方法です。
- 海外FXで持ち逃げされた場合の相談先は?
-
海外FXで持ち逃げされた場合の相談先には、消費者ホットライン(国民生活センター)、金融サービス利用者相談室(金融庁)、法テラス(日本司法支援センター)、みんなの法律相談(弁護士ドットコム)があります。カッコ内は各相談先の運営元です。
- 持ち逃げリスクが低い海外FX業者の選び方は?
-
持ち逃げリスクが低い海外FX業者を選ぶ際には、「金融ライセンスの保有」「Xに出金拒否のポストがない」「Yahoo!知恵袋などのウェブ上で注意情報が少ない」「出金トラブルと並行してボーナスキャンペーンを開催していない」「公式サイトに偽装情報がない」ことを確認することが重要です。
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