FXのプロトレーダーになるには？必要スキルや手法・年収・月利などまとめ

「FXのプロトレーダーって実際どんな人？」「自分でもなれるの？」そんな疑問を持つ方は少なくありません。

FXのプロトレーダーとは、FXで安定的に収益を上げ、生計を立てている人のことを指します。

その働き方はさまざまです。個人で行う専業トレーダー、資金提供を受けて取引するプロップトレーダーなど、多様なスタイルが存在します。

本記事では、プロトレーダーの定義や年収、必要なスキル、有名な日本人トレーダーの事例に加え、「どうすれば自分も目指せるのか」をわかりやすく解説します。

FXのプロトレーダーとは何か？

そもそもFXのプロトレーダーとは何なのでしょうか。ここでは、プロトレーダーの定義とその実体から解説していきます。

プロトレーダーは、具体的に何をして年収でどのぐらい稼いでいるのか詳しくみてみましょう。

FXプロトレーダーの定義

FXのプロトレーダーとは「為替取引によって安定的に収益を上げ、その収益で生計を立てているトレーダーのこと」を指します。

自己資金で取引する個人もいれば、投資家や企業から資金を預かり運用するプロも存在します。

明確な資格はありませんが、資金管理・分析力・メンタルのコントロールといった高度なスキルが求められます。

アマチュアとの違いは、収益性の高さだけでなく、トレードで生計を立てられるほどの再現性と継続性です。

様々な業態のプロトレーダー

プロトレーダーと一口に言っても、その働き方は様々です。

自宅で自己資金を運用する「専業トレーダー」、機関投資家に雇用される「ファンドトレーダー」、近年では資金提供を受けて取引する「プロップトレーダー」などがあります。

活動の場や報酬体系も異なるため、プロトレーダーを目指すなら、自分に合ったスタイルを考えておくことが最初の一歩です。

FXのプロトレーダーの年収はいくら？

プロトレーダーの年収は、その業態や運用している資金によって大きく異なります。

自己資金で取引する場合、数百万円から数千万円を稼ぐ人もいれば、安定しない収入に悩む人もいます。

トレーダー種別	年収レンジ（目安）	備考
個人トレーダー	数十万円〜数百万円	利益を出したトレーダーは全体の60％で、そのうち7.5％が100万円以上の利益
ファンドトレーダー	748万円〜数千万円	外資系やヘッジファンドのマネージャーでは億超えも
プロップトレーダー	550万円〜1億円以上	米国のプロップトレーダーは年収2,600万円が平均とされる

ファンドやプロップファームに属するトレーダーは、固定報酬＋成果報酬の形式が一般的で、年収1,000万円以上を狙えるケースもあります。

収入の幅が広いため、単純な金額だけでなく収益の安定性も重要な指標です。

プロトレーダーに成るための基本スキル

プロトレーダーになるための基本スキルは下記の通りです。

FXで継続して稼いでいくには、これらの実践的な技術を学び、日々のトレードを通じてアップデートしていくことが重要になります。

テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析

プロトレーダーを目指すうえで欠かせないのが「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」の習得です。

市場の短期的な流れは、値動きから需給の動きを読み取ってテクニカル分析によって見通しを立てます。

一方で、市場の長期的な流れは、経済指標や政策金利といったデータが示す国の経済の先行きなどから、大まかな流れを読み解いていく能力がプロトレーダーには求められます。

リスク管理・資金管理

どれだけ優れた分析スキルがあっても、リスク管理が甘ければプロトレーダーにはなりません。

なぜなら、損失を限定し、資金を守りながら利益を積み上げることが重要だからです。

例えば、初心者トレーダーでも1回や2回、大きく利益を得ることはあります。しかし、リスク管理ができない方が1年、2年とプラス収支を続けるのは難しいでしょう。

負けても利益が多く残せるように、損切りによって常に「損小利大」を意識します。

負けることを前提に、損失をコントロールしなければ、プラス収支の継続は難しいです。一般的に1回の取引の損失は資金の2％以上にならないように損切りルールやロット数を決めることが大切です。

取引プラットフォームの取り扱い

プロトレーダーは取引プラットフォームの取り扱いにも長けている必要があります。

取引プラットフォームは、いわばトレーダーの商売道具です。

使い方が分からない、注文の詳細を設定したいけど使い方が分からないといった状況では、1回の操作ミスが命取りになります。

プロトレーダーになりたいけど、スマートフォン1台しかないといった方は、トレーディングデスク周りを快適に整えることも重要です。

FXプロトレーダーの有名人と手法を分析

ここでは、FXプロトレーダーの有名人とその手法について下記のポイントを分析していきます。

結論からお伝えすると、プロトレーダーになるための高度な手法はなく、最終的な収支がプラスにできれば誰もが成功できるチャンスがあります。

FXプロトレーダーで有名人は？

FXでは、投資家の息子といった特別な境遇でなくとも、個人トレーダーからプロトレーダーになった事例が多数あります。

例えば、国際的なFXトレード大会「ロビンスカップ」で2015年に優勝した日本人トレーダーのバカラ氏は、個人トレーダーから専業トレーダーへ、現在は大手証券会社のセミナー講師として有名です。

このように、誰もが最初は素人のFXは、経験と努力でプロトレーダーとして稼ぎ続けられます。

FXプロトレーダーの手法は何を使っている？

意外にもメディアで名の知られているプロトレーダーは、全員が異なるトレード手法を用いて取引を行っています。

しかし、実際の売買判断の基準は違えど、プロトレーダーのトレード手法には下記の共通点があります。

ようするに合理的で再現性があるのがプロトレーダーのトレード手法の共通点です。

これらのトレード手法は、過去検証や少額資金のリアルトレードを通じて、実際の有効性を確認します。

FXプロトレーダーのpips・勝率・月利は様々

FXでは「1回のトレードで何pips取ったか」「勝率は何％か」が注目されがちですが、プロとして重要なのは最終的に資金が増えているかどうかです。

たとえ勝率が50％以下でも、リスクリワード比（RR）が2：1であれば十分に利益を積み重ねることができます。

勝率	RR 1.0	RR 1.5	RR 2.0
30％	100％（破産確実）	92％	74％
40％	96％	78％	50％
50％	86％	50％	0％（破産なし）
60％	64％	14％	0％（破産なし）

具体的な指標として「バルサラの破産確率表」が資金管理の目安として使われることが多いです。

バルサラの破産確率表では、勝率と損益比率の組み合わせが、資金を守りながら増やせるかどうかを示しています。

個人がプロトレーダーになるには？

個人がプロトレーダーになるには、大きく分けて下記の3パターンが挙げられます。

ここでは、一個人がプロトレーダーとして生計を立てるまでの代表的な3パターンをそれぞれ解説していきます。

評価プログラムに合格してプロップトレーダーになる

近年、個人トレーダーがプロトレーダーとなる方法として注目されているのが「プロップトレーダー」です。

プロップトレーダーとは、プロップファームという投資会社から資金提供を受けて、その資金を運用した利益を報酬として受け取るプロトレーダーを指します。

個人でも、プロップトレーダーの採用を目的とする「評価プログラム」を購入し、試験をパスすることでプロトレーダー認定を受け、プロップトレーダーとして稼ぐことが可能です。

プロップファームでは、プランや実力次第で億単位の運用も任せられます。

日本から利用できる優良プロップファームを「プロトレーダーになれるプロップファーム3選」でまとめています。

金融機関・投資会社に就職する

銀行や証券会社、ヘッジファンドといった金融機関に所属してプロトレーダーとなる道もあります。

いわゆる為替ディーラーやファンドマネージャーがこれに当てはまり、企業の資金を運用しながら、高度な分析スキルと取引スキルが求められる専門職です。

求人サイトを見ると、新卒採用の他、トレード経験を生かして、中途採用で入る例もあります。

歩合制とはなるものの、利益が直接還元されない反面、雇用による安定性が強みです。

法人を設立して法人トレーダーとなる

個人トレーダーでも、億単位の利益を稼いで生計を立てているプロトレーダーは少なくありません。

個人トレーダーから、いわゆる専業トレーダーになるには、取引経験と利益を積み上げることで到達できます。

専業トレーダーとなるために特別な資格は必要ないものの、個人でひたすら努力に徹することが必要です。

また、専業トレーダーは税金面を考えて、法人を設立して、法人としてプロトレーダーになるケースもあります。

プロトレーダーになれるプロップファーム3選

ここでは、個人でも数千～数億単位を運用するプロトレーダーになれるプロップファームを3社に厳選してご紹介します。

プロップファーム	Fintokei	SuperFunded	Axi Select
初期費用	1万円～	33ドル～	初期費用なし （自己資金で取引）
利益配分率	50～100％	70～90％	40～90%
試験回数	0～3回	2回	1回
日本語対応	あり	あり	あり

いずれも日本語に対応しており、業界でも優良プロップファームとして高く評価されている業者に厳選しました。

Fintokei

Fintokei（フィントケイ）は、日本市場で最も人気のあるプロップファームです。

主力の評価プログラムである「チャレンジプラン」では、2段階の利益目標を達成するとプランに応じて、200万円から5,000万円の初期資金で運用をスタートできます。

また、優れたトレード成績のトレーダーは、スケーリングによって最大5億円まで運用資金を増やすことも可能です。

SuperFunded

SuperFunded（スーパーファンデッド）は、オーストラリアの大手ブローカーEightCapの協力のもとで運営されている新進気鋭のプロップファームです。

スケーリング制度の代わりに、出金回数に応じた利益還元のアップが採用されています。運用資金はプランに応じて3,000ドル～200,000ドルの資金を運用することが可能です。

また、3回目の出金で利益還元が最大となり、利益の90％を報酬として受け取れます。

Axi Select

Axi Select（アクシ セレクト）は、2007年創業の海外FX業者Axiが運営するプロップファームです。

Axiの取引成績を通じて、評価プログラムなしに高いパフォーマンスのトレーダーに資金提供をする独自方式を採用しています。

近年では、Axi Selectのスケーリング上限を達成し、100万米ドル（約1.4億円）の資金を提供されたトレーダーが誕生したことで話題となりました。

プロトレーダーにおすすめの海外FX業者

ここではプロトレーダーにおすすめの海外FX業者として下記の海外FX口座をご紹介します。

これらの海外FX口座は、ハイレベルな取引条件を提供しており、プロトレーダーはもちろん、今からプロトレーダーを目指す個人トレーダーの方におすすめです。

Exnessのプロ口座

プロトレーダーにおすすめの海外FX口座1つ目は「Exnessのプロ口座」です。

項目	内容
取扱商品	FX 貴金属CFD エネルギーCFD 仮想通貨CFD 株式CFD 株価指数CFD
平均スプレッド（公式数値）	USDJPY：0.7pips EURUSD：0.6pips
取引手数料	無料
最大レバレッジ	無制限
最大取引数量	200ロット
最大保有ポジション数	無制限
強制ロスカット水準	0％
初回最低入金額	1,000ドル
法人口座	不可

Exnessのプロ口座は、無制限レバレッジによって元手の少ないトレーダーがプロトレーダーへ最短でなるための環境が整っています。

取引手数料が無料の口座でも狭いスプレッドが提示され、デイトレードでも十分に戦うことが可能です。

また、主要な取り扱い銘柄はスワップフリーにも対応しているため、手数よりも1回の利益で大きく稼ぐトレードスタイルに向いています。

FXGTのプロ口座

プロトレーダーにおすすめの海外FX口座2つ目は「FXGTのプロ口座」です。

項目	内容
取扱商品	FX 仮想通貨CFD GTi12指数CFD 貴金属CFD エネルギーCFD 株価指数CFD 株式CFD
平均スプレッド（独自計測）	USDJPY：1.1pips EURUSD：0.7pips
取引手数料	無料
最大レバレッジ	1,000倍
最大取引数量	200ロット
最大保有ポジション数	200ロット
強制ロスカット水準	20％
初回最低入金額	5ドル
法人口座	可能

FXGTのプロ口座は、仮想通貨CFDを中心にボラティリティの高い市場で利益を獲得するトレーダーに最適です。

FXGTの仮想通貨CFDは、業界で最もレバレッジが高く、最大1,000倍でビットコイン、イーサリアムといった主要な仮想通貨を取引できます。

また、法人口座の開設にも対応しているため、海外FXと同じく累進課税で所得税が高くなりやすい仮想通貨の取引も、法人の有利な税制でプロトレーダーとして活動することが可能です。

ThreeTraderのRawゼロ口座

プロトレーダーにおすすめの海外FX口座3つ目は「ThreeTraderのRawゼロ口座」です。

項目	内容
取扱商品	FX 貴金属CFD エネルギーCFD 株価指数CFD 仮想通貨CFD
平均スプレッド（独自計測）	USDJPY：0.3pips EURUSD：0.0pip
取引手数料	往復4ドル/ロット
最大レバレッジ	1,000倍
最大取引数量	80ロット
最大保有ポジション数	200ポジション分
強制ロスカット水準	20％
初回最低入金額	10万円

ThreeTraderのRawゼロ口座は、スキャルピング・自動売買（EA）を軸にプロトレーダーになりたい方に最適な海外FX口座です。

Rawゼロ口座は、スプレッドと取引コストを重視するプロトレーダーの間で高く評価されています。

提携先の大手金融機関と直接注文がマッチングするNDD ECN方式を採用しており、高い約定力と低スプレッドを両立していることが特徴です。

また、NDD ECN方式の取引手数料の相場が3ドル～5ドルに対して、Rawゼロ口座は2ドルと格安で取引コストも抑えられます。

FXのプロトレーダーになるための鉄則

ここでは、FXでプロトレーダーとなるための鉄則として下記の3つのルールをご紹介します。

ここまでプロトレーダーの共通点やプロトレーダー向けのトレード環境を具体的に紹介してきました。

次は、プロトレーダーとして継続的に利益を積み上げるためのルールを確認しておきましょう。

1日のタイムスケジュールを管理

プロトレーダーとして安定した結果を出すには、「トレードをする時間」と「トレードをしない時間」を明確に分けることが大切です。

チャートに張り付きすぎると判断力が鈍り、感情的なエントリーにつながりかねません。

多くのプロトレーダーは、三大市場の時間帯の中から、値動きの大きいタイミングを狙って取引しています。

市場名	時間	特徴
東京市場	9:00〜17:00	比較的穏やかな値動き。クロス円に注目が集まりやすい。
ロンドン市場	16:00〜翌1:00	世界最大の市場。流動性が高く、トレンドが発生しやすい。
ニューヨーク市場	22:00〜翌6:00	ロンドン市場と重なる時間帯は特に大きな値動きが期待される。

例えば、ロンドン市場が開く日本時間16時〜20時をメインに絞り、朝は環境認識・夜は記録と検証に使うなど、自分に合ったタイムスケジュールを構築するのが理想です。

メンタルの安定化

プロトレーダーは、メンタルの安定化を意識することも大切です。

連敗時の焦りや連勝中の慢心は、いずれも冷静な判断が乱れる原因となります。

プロトレーダーは、感情による判断を避けるために、事前にトレードのセットアップを決めておくなど、一貫性のある取引を繰り返すことが重要です。

スキルと知識のアップデートを続ける

相場は常に変化しています。

過去に通用した手法でも、今は勝てないということも珍しくありません。

実際に世界的なトレーダーのラリー・ウィリアムズ氏も過去に使っていた自身の手法は現在通用しない可能性が高いことについて言及しています。

そのため、プロトレーダーが稼ぎ続けるには、トレード日誌をつけたり、過去検証を行うなど日々のアップデートが重要です。

FXはプロトレーダーに運用を任せることも可能

FXでは、自らプロトレーダーになるのではなく「プロトレーダーに運用を任せる」といった運用方法も実現可能です。

近年では、個人でもプロトレーダーに運用を任せられる手段として「コピートレード」が注目されています。

コピートレードでは、自らのトレード内容を配信しているプロトレーダーをフォローすることで、同じ取引を自分の口座で再現することができます。

FXのプロトレーダーに関するよくある質問

プロトレーダーになるには資格が必要ですか？

いいえ、FXのプロトレーダーになるために特別な資格は必要ありません。
ただし、金融機関などに就職してディーラー業務を行う場合は、金融業界の知識や適性が求められることがあります。個人で活動する場合は、取引スキルと実績がすべてです。

FXのプロトレーダーはどれくらい稼げますか？

稼ぎは人によって大きく異なります。個人トレーダーでは月収数十万円から数百万円、プロップファーム所属や法人化している場合は年収1,000万円を超えるケースもあります。ただし、安定して稼ぐには長期的な戦略と自己管理が必要です。

プロトレーダーになるにはどのくらいの資金が必要ですか？

自己資金で始める場合、最低でも数十万円〜100万円程度の元手があると、無理のないリスク管理が可能になります。ただし、プロップファームの評価プログラムに合格すれば、自己資金が少なくても大きな資金で運用することが可能です。

プロトレーダーの勝率や獲得pipsはどのくらい必要ですか？

実は、勝率や獲得pipsはそれほど重要ではありません。
重要なのは「リスクリワード比（損小利大）」と「一貫したトレードルール」です。たとえ勝率が50％でも、リターンの方が損失より大きければ、長期的に資金は増えます。

プロトレーダーに運用を任せることはできますか？

はい、可能です。MAMやPAMM、コピートレードといったサービスを通じて、プロトレーダーに資金運用を委託する方法があります。ただし、トレーダーの実績や信頼性をよく確認し、リスクは自分が負うものであることを理解したうえで利用しましょう。